金正恩氏、いつのまにか「尊い体」に…安倍氏・プーチン氏も「会いたい」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.06.18 07:42
国際社会の異端児だった北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が外交舞台で引っ張りだこだ。日米中露など韓半島(朝鮮半島)周辺4強の指導者が相次いで金委員長に会うか、会おうとラブコールを送っている。米朝首脳会談を前後して、金正恩氏は北東アジア外交戦で「尊い体」へと、その価値が急上昇したような感じだ。
金正恩氏の価値を引き上げたのはドナルド・トランプ大統領だ。トランプ氏が一時「ロケットマン」と嘲弄していた金委員長は、米朝首脳会談後、「チェアマン・キム(Chairman Kim)」に急昇格した。ホワイトハウスは16日、関連報道資料で「トランプ大統領とチェアマン・キム(金正恩国務委員長を意味)の成功的会談」という文面を用いた。米国のどの歴代政権もなりえなかった北核の解決者としてトランプ氏を広報する次元だ。昨年まで、米国の官民が叔母の夫・張成沢(チャン・ソンテク)と異母兄・金正男(キム・ジョンナム)を殺したならず者国家の残酷な独裁者として金委員長を見ていた雰囲気に比べれば隔世の感を禁じ得ない。トランプ大統領が動くと、安倍晋三首相もこれについていっている。北朝鮮に対する圧迫の先鋒を自任していた安倍氏は16日、マスコミのインタビューで「北朝鮮と信頼関係を醸成していきたい」とし「日本人拉致問題の解決に向けて、金正恩委員長の大きな決断が必要だ」と述べた。日本外務省は日朝首脳会談の可能性を積極的に摸索中だ。対話局面で、日本だけ孤立する「ジャパン・パッシング」を防ぎ、同時に35.5%(8~11日、時事通信世論調査)と落ち込んだ支持率を挽回(ばんかい)する契機を拉致問題解決で探ろうという考えだ。