【社説】米朝会談前夜の異常気流、北朝鮮の非核化を成し遂げるべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.06.08 13:11
韓半島(朝鮮半島)の運命を決める米朝会談を控えて異常気流が流れている。北朝鮮を一回(one-shot)のビッグディールで完全に非核化するとしていた米ドナルド・トランプ大統領がシンガポール会談に次ぎ、第2回の首脳会談を提案する可能性があるということだ。第1回の首脳会談は12日、シンガポール・セントーサ島のカペラホテルで行われる予定だ。大統領上級顧問のケリーアン・コンウェイ氏も6日のインタビューで「会談は1回以上になる可能性があり、核交渉には2回、3回、4回、5回の会談が必要になるかもしれない」と述べた。このような現状において、北朝鮮の完全な非核化のための米国の誘引戦略だと肯定的な評価もある一方、ずるずると引き延ばされるのではないかとの懸念もある。北朝鮮の遅延戦術に米国が過去のように巻き込まれるのではないかということだ。
このような状況の中、北朝鮮が沖縄も射程圏内に入る新型弾道ミサイル北極星2型の試験発射台を撤去しているとの外信報道があった。それが事実ならば、先月の豊渓里(プンゲリ)核実験場閉鎖に次ぐ嬉しい知らせだ。北朝鮮が米国との首脳会談に先立ち、目に見える事前措置として核ミサイルに関わる核心施設を一つずつ除去しているという青信号だ。さらにトランプ大統領は「ナン・ルーガー計画」について報告を受けたという。この計画は従来ロシア、ウクライナなど旧ソ連地域における核兵器の解体に必要な技術と資金を支援するために米国が作ったのものだ。「ナン・ルーガー計画」では核科学者を民間に転換するのに必要な資金まで支援した。北朝鮮にもこのような計画を適用すれば、再び核兵器を開発できないように誘導できる。米朝間で非核化交渉が具体化されているという兆しだと分析できる。