【時視各角】金正恩は悪魔か、平和の使徒か(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.05.01 09:55
4・27南北首脳会談を見て、私は予想していなかった金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の素顔に当惑した。残忍な独裁者という彼は気性が荒くて無知だと考えていた。でたらめなことを言い、目つきが悪く、微笑むこともなく表情は険しいというイメージだった。
しかし現実は違った。金委員長は堂々とした風采に論理整然、快活であり、冗談までも自然に言った。彼は板門閣(パンムンガク)の入口に姿を現した時から印象的だった。警護員に囲まれたまま階段をつかつかと下りてくると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に近づいてさっと手を差し出した。そして少し言葉を交わした後、文大統領の手を握って北側の地に導いた。こうした場面に深い印象を受けたのは私だけではなかったようだ。これを見守っていた一山(イルサン)プレスセンターの国内外の記者3000人の間では嘆声が上がった。先入観とどれほど違っていたのか、米CNNの関連記事が「本当に金正恩なのか」(Is Kim Joung-un for real?)」という見出しを載せるほどだった。