<金正恩を語る>問題は民生、改革・開放は可能なのか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.04.26 15:31
核兵器と大陸間弾道ミサイル(ICBM)を握った北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(34)が解決できない問題がある。慢性的な経済難だ。2012年の執権後、一時は経済指標が好転し、わずかながらプラス成長になったという評価が出てきたが、突破口は開かれなかった。こうした点を看破したためか、金正恩は経済問題を前面に出してこなかった。「輸入病(外国製選好)になった」「官僚主義・形式主義と惰性に流された」などと経済官僚を公開的に叱責する姿などが表れる場面はあった。しかし診断するだけで処方はなかった。自信の欠如という分析が出ている。
経済分野に対する金正恩のトラウマは貨幣改革(デノミネーション)で触発した。後継者時代だった2009年11月末、北朝鮮は17年ぶりの貨幣改革を断行した。貨幣の単位を100対1に切り下げるデノミネーション(貨幣額面切り下げ)が核心だ。交換できる金額を制限し、タンスの中の貨幣を引き出そうという意図だった。1990年代末の大量餓死事態「苦難の行軍」当時に崩壊した公式配給網を復元し、市場の役割を縮小しようとする狙いもあった。労働者の月給を現実化(北朝鮮貨幣で平均3000ウォン水準)する措置も取った。