【コラム】慰安婦被害者の勇気と悲しみの価値
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2018.02.05 09:52
写真の中で一人の男性がポーランドの戦没有功者記念塔の前でひざまずいている。雨が降る冷たいコンクリート床で上半身はまっすぐにして両手は謙虚に集めた。第2次世界大戦でナチによる暴力の犠牲者を心より追悼する西ドイツの首相、ヴィリー・ブラント氏だった。この姿はいかなる言葉、いかなる外交的合意よりもドイツに対するポーランド人の古ぼけた恨みを晴らしてくれた。
先月11日、韓国言論振興財団が主催した韓日旧日本軍慰安婦被害者問題の合意に対するフォーラムで司会をしていたところ、苦しい心でこの写真を探してみた。ブラントと西ドイツの政治指導者の真心の込めた持続的な謝罪が加害者ドイツを許すように世界人の心を動かした。安倍晋三首相がヴィリー・ブラント氏になれないのは十分分かっているが、日本の侵略歴史を否定して美化する妄言はアジア人はもちろん、人類の良心に恥かしいことだ。〔日本政治家たちが全員そのようなわけではない。鳩山由紀夫元首相は2015年旧西大門(ソデムン)刑務所でひざまずいて日帝の蛮行を謝罪した〕