韓国、IMFへの救済要請から20年…その不吉な予感が再来した(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.11.21 10:49
底をつきそうだった外貨準備高は今年10月現在3884億ドルに急増した。世界9位水準の外貨準備高だ。少なくとも外貨準備高が不足し通貨危機が発生する可能性は小さくなった。ここに堅実に維持されている財政健全性などが加わり韓国経済は世界的に高い評価を受けている。1997年当時、世界3大格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)、フィッチ・レーティングス、ムーディーズ・インベスターズサービスは韓国をそれぞれ「B+」「B-」「Ba1」など「投機等級」と評価した。だが現在の韓国の格付けはそれぞれ「AA」(11段階上昇)、「AA-」(12段階上昇)、「Aa2」(8段階上昇)と大きく改善された。3社とも日本より高い格付けを付与した。
だがIMF体制卒業後に常時的な構造調整につなげられていないことは韓国経済に大きな負担として作用している。当時経済トップだった陳稔(チン・ニョム)元副首相兼財政経済部長官は「システムや体質を変えるのは単発ではなく持続して着実に進められてこそ意味がある。通貨危機以降も常時構造調整体制に行くという目標に基づき法と体制を整備したが、これがその後はしっかり履行されなかった」と話した。
常時構造調整に失敗した結果が20年過ぎた現在の韓国経済だ。世界経済の薫風とこれによる輸出好調のおかげで今年3%の成長率達成が有力視されているが、依然として韓国の経済成長率は世界平均に満たずにいる。青年失業率は通貨危機以降の最高水準に上昇し、内需は依然として「消費の崖」への懸念を振り払いにくい。金利引き上げ再開を目前に控えた状況で1400兆ウォンに達する家計負債は大きな負担だ。