旧日本軍「慰安婦」おばあさんの人生を花でデザインするある韓国企業
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.06.08 09:01
マリモンドは旧日本軍「慰安婦」おばあさんを「花」で表現するデザイン会社だ。2012年に設立し、昨年45億ウォン(約4億4000万円)の売上があったユン・ホンジョ代表(31)は「おばあさんの人生に照明を当て直し、その物語をより多くの人に伝えて、いつまでも覚えていてもらえるようにするのがマリモンドの使命」と説明した。設立初期、マリモンドはシム・ダリョンさんとキム・スナクさんの遺作である押し花の作品を花模様として活用し、携帯電話のケースやカバン、腕輪、ダイアリーなど小物を製作した。2015年からはより多くの被害者の物語を紹介するために「花おばあさん」プロジェクトを展開している。おばあさんの人生からインスピレーションを得た花でフラワーパターンを作り、製品デザインに活用しているのだ。10年以上、日本の法廷で粘り強く賠償を求めたイ・スンドクさんは、寒い冬にも屈せず花を咲かせるツバキ、九十を越えても水曜集会に欠かさず参加する金福童(キム・ボクドン)さんは、他の花が咲く前に黙々と季節を知らせるモクレンで表現している。マリモンドのすべての製品には花模様の主人公であるおばあさんの物語が説明書のように入っている。
インタビューに先立ちユン代表は、おばあさんたちに対する表記を必ず韓国挺身隊問題対策協議会(挺身隊対策協)で定めた旧日本軍「慰安婦」にしてほしいと求めた。「慰安婦」をかぎかっこなしで一般名詞のように表現してしまえば、歴史的な脈絡をもたず、ただ「慰労する」という意に解釈されることになり適切ではないと考えているためだ。
ユン代表は大学〔高麗(コリョ)大経営学科〕在学時代、社会的企業体験サークル「Enactus」の活動を通じて、慰安婦」おばあさんたちに初めて会った。そして、「おばあさんは単なる被害者ではなく、勇気ある人権運動家という事実を知ることになった」と話した。「再び同じ悲劇が繰り返されないように、勇気を出して証言する姿に尊敬の念を抱いた」という。