【社説】朴前大統領の「聴取の誠実性」で身柄を決めるべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.22 13:11
21日の朴槿恵(パク・クネ)前大統領の検察出頭場面はもう一つの不幸な歴史として刻まれた。これを目撃する国民は「自然人・朴槿恵」に対する哀れみとともに、これほどまでになった「国格の失墜」に悲痛を感じて複雑な心情だ。朴前大統領は「国民の皆様に申し訳なく思う。誠実に聴取に臨む」と述べた。わずか8秒の簡潔な2つの文だった。10日の憲法裁判所の罷免決定後、本人が肉声で明らかにした初公開の発言としては残念でならない。数カ月間にわたる国論分裂と大混乱のため「反省」「お詫び」などの言葉が込められたメッセージが期待されただけに失望感は大きい。
ただ、我々は朴前大統領の発言の中で「誠実」に注目しようと思う。朴前大統は「くやしさ」「反省」ではなく「誠実」に傍点を打った。憲法裁判所は罷免決定文で「国民に対する談話で真相究明にできる限り協力すると述べたが、検察と特別検察官の聴取に応じなかった。一連の言動を見ると、法に背く行為が繰り返されないようにしようという憲法守護意志が表れなかった」と指摘した。不誠実性が弾劾事由の一つという点を明確にしたのだ。「誠実」は常套的な表現ではあるが意味深長だ。