【社説】両国の立場の違いが現れた米中外相会談
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.20 11:18
ティラーソン米国務長官の訪中の結果、北朝鮮の核に対するすっきりとした解答はなかった。ティラーソン長官は15~19日に日本と韓国、中国を相次いで訪問した後、きのう米国に戻った。彼は一昨日北京で王毅中国外相と会った。両外相は北朝鮮の核・ミサイルで韓半島(朝鮮半島)が危険な水準ということに共感したが、根本的な立場の違いを表わした。高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に対する中国の過度な韓国叩きに対しても同様だった。中国のTHAAD圧迫解消を望む韓国国民の期待とは異なりティラーソン長官はTHAAD関連議論の結果を一切公開しなかった。彼が17日にソウルで「THAADに対する中国の報復措置は不適切で遺憾だ」と言及したのと対照的だ。中国のTHAAD圧迫が拡大する状況で韓国の心配はさらに深まることになった。
ティラーソン長官の今回の歴訪は北東アジアのさまざまな問題に対し相手方の立場を打診するための訪問だった。日本に対しては共助体制、韓国とは北朝鮮の核とTHAAD配備、中国とは来月の米中首脳会談と南シナ海問題、貿易不均衡、北朝鮮の核などが主要問題だった。北東アジアでの米国の利害は多様だが韓国の関心はやはり北朝鮮の核と中国のTHAAD圧迫解消だ。ところがティラーソン長官はこうした韓国の懸念をぬぐうことはできなかった。何よりもソウルと北京での発言が異なった。彼はソウルで北朝鮮の核に対し「(オバマ政権時代の)戦略的忍耐は終わった。外交・安保・経済的すべてのオプションを検討する」と明確にした。だが北京では王外相に「(北朝鮮が)核兵器を断念させる包括的措置が必要だ」として原則的な言葉だけした。