【時視各角】「非難強迫観念」を患っている韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.05 14:39
「このままでは私たちの後世には目がつぶれた子供たちがたくさん生まれるのではないかと思うと恐ろしい」。ある友人が不意にした話だ。熱心なキリスト教信者である彼は聖書に「分け前を得るために友を訴えるものは、その子らの目がつぶれるであろう」という御言葉があると言った。怨恨関係もない対象に向かって自身の怒りや嫉妬心、優越感あるいは単に何か言いたい欲望を満たそうと非難する行為は、結局のところ心理的な補償(分け前)をねらったもので罪のくびきから自由になることはできないという言葉だった。この話はお笑いタレントのチョン・ヒョンドンの復帰のニュースに対して浴びせられた非難が度を越していると言いながら始まった。彼の復帰がなぜここまで非難されるのか分からなくてインターネットで検索してみた。あきれたことに「『無限に挑戦』(国民的な人気を誇る韓国のバラエティ番組で、チョン・ヒョンドンが以前レギュラー出演していた)で復帰しなかった」「元気そうに見えるのに本当に調子が悪かったのか」と非難していた。
最近の韓国社会は万人対万人の闘争のように、大衆が無差別非難に参加する「非難習慣社会」の真っ只中にある。芸能人やスポーツスターは根も葉もない悪質コメントや非難に苦しめられ、大統領に対する罵詈雑言も日常化され、一般の人々の私生活まで暴いて非難し嘲笑する「~パッチ」の類で世間が騒がしい。あたかも「非難強迫観念」を患っているかのような大衆に、インターネット・モバイル・SNSなどの超連結社会技術が最適な環境を提供している。韓国社会は最先端技術を暴言や非難があふれる社会を作るために消耗している。