ＬＧ化学関係者は「シェアは過去の指標にすぎない。ナビガントの調査は韓国の電気自動車バッテリーメーカーの今後の見通しが明るいということを見せたもの」と解釈した。

スマートフォンなどに使われる小型電池部門では韓国が圧倒的だ。市場調査会社Ｂ３によるとサムスンＳＤＩがシェア２５％で１位、ＬＧ化学が１６％で２位だ。続けてパナソニック、ＡＴＬ、ソニーの順だ。ただしサムスンＳＤＩが最近発売したギャラクシーノート７のバッテリー爆発により会社設立以来最大の危機を迎えていることが懸念される。サムスン電子は実際に新しく発売したノート７のバッテリー調達先として中国ＡＴＬを選択した。

ＥＳＳもやはり韓国企業が卓越している。昨年６月のナビガントリサーチのＥＳＳ分野競争力評価報告書によると、ＬＧ化学が１位を維持しており、次にサムスンＳＤＩ、ＢＹＤが続いた。韓国の中小企業のコカムがＢＹＤに続き４位に入ったのも目につく。コカムは７月に世界１周に成功した太陽光飛行機「ソーラーインパルス２」にバッテリーを供給した強小企業だ。

バッテリー産業での競争力は価格も重要だが、核心は「安全で、長持ちする」ことだ。政府も産学研研究を通じ韓国製バッテリーの性能の大幅な引き上げに乗り出した。産業通商資源部は２１日、政府の研究開発予算２７０億ウォン、民間１６０億ウォンを投資して２０２０年までに電池エネルギー密度を現在より２倍以上高い３００Ｗｈ／ｋｇまで高めるという計画を明らかにした。このプロジェクトが成功すれば、国産電気自動車が１回の充電でソウルから釜山（プサン）まで４００キロメートル以上を１度に走れるようになる。現在韓国製電気自動車で走行距離が最も長い車は現代自動車「アイオニック・エレクトリック」で、１回の充電での走行距離は１９１キロメートル水準だ。


熱い世界のバッテリー市場…韓日中３カ国の競争（１）