【中央時評】「人口の崖」のもう一つの素顔、中絶と国際養子=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.06.07 10:13
しかし養子は別の形態の「捨てる」行為と変わらない。福祉部によると、2008年に1250人の赤ちゃんが海外で養子縁組された、このうち90%(1114人)ほどが未婚の母の子だったという。いかなる選択であれ未婚の母に癒えない傷を残す。国家的には成長エンジンの動力を失わせる。海外養子縁組は「孤児輸出国」という汚名も残す。1953年から2014年まで約16万人の韓国の子どもが親と故国から捨てられた後、いかなる縁故もない国々で生まれ変わった。
幸い、現地で優秀な人物に成長したケースも多い。フランスの文化通信部長官になったフルール・ペルラン氏、今年2月に国家改革長官に就任したジャン・バンサン・プラセ上院議員は、フランスで養子縁組されたキム・ジョンスク氏、クォン・オボク氏だ。米プロフットボール(NFL)バッファロー・ビルズの共同球団オーナー、キム・ペグラも5歳の時に米国で養子縁組された。もちろんこの人たちが韓国社会でもこのような能力を発揮しただろうかという疑問はある。しかし国際養子が国家潜在力の流出を招いたのは否めない事実だ。