【取材日記】食い違いを見せた文化財庁-国立中央博物館=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.03.18 09:22
17日午後、ソウル景福宮(キョンボックン)内の国立古宮博物館庭園。「原州(ウォンジュ)法泉寺址智光国師塔」(以下、智光国師塔)解体工事を知らせる案内が目に入った。塔の周辺には工事に備えて仮設物が設置されている。22日から本格的な解体に入り、2019年までに原形を復元する予定という。智光国師塔は国宝第101号で、高麗時代の智光(984-1067)国師の舍利を祭った浮屠だ。精巧で華麗な彫刻が目を引く傑作だ。過去1世紀の間、韓国・日本を行き来しながら9回以上も場所を移す過程で塔自体が大きく破損した。今回の工事は過去の栄華を取り戻す「全身手術」に該当する。
しかし限界があった。塔の基壇部にあった4つの獅子像が消えたからだ。その間、日帝強占期に盗難にあったと知られていた。獅子像は仏塔を守り、世の中を守護する象徴だ。16日、うれしい便りが伝えられた。獅子像が国立中央博物館(以下博物館)の収蔵庫に保管されてきたことが確認された。「歯が抜けた獅子」のように過去60年余り孤独に立っていた塔の栄華がよみがえるか期待される。遅くなったが幸い。