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6600億円で…「日本の自尊心」シャープ、台湾鴻海が飲み込んだ(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.02.26 10:41
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退屈だった綱引きが終わった。勝者は郭台銘・鴻海(ホンハイ)グループ会長(66)に固まっている。郭会長がシャープ買収戦で、日本政府が主導する民官ファンド日本産業革新機構(INCJ)を「マネーゲーム」で追いやる雰囲気だ。

25日、日本経済新聞はシャープ理事会が郭台銘会長の手を挙げたと報道した。104年の歴史を持つシャープの主人が変わるというニュースに株式市場は乱高下した。シャープの株価はこの日、日本証券市場で取引時間に一時、前日より5.1%も上がった。

 
だがシャープが鴻海グループ買収報道で黙り通すと株価はむしろ14%も下がった1株=149円で締め切った。シャープ側が契約締結の有無を公式発表しないために市場が混乱に陥ったのだ。

郭会長は先月初めに6600億円(約7兆3000億ウォン、持分65.9%)に達する買収代金を提示して勝負の賭けに出た。競争者のINCJが提示した金額の2倍に達する金額だった。理事会は苦心に陥った。日本政府が「産業生態系の崩壊」を前面に出して反対した。

シャープ買収が難航を見せると4日、郭会長はシャープを訪れた。「説得作業は90%終わった。今月末までに終える」と発表した。「40歳以下の社員は切らない。会社も分割しない」という約束もした。

24日シャープの臨時理事会が開かれたが結論を出せなかった。13人の理事陣の間ではきっ抗した意見対立があった。台湾企業の初めての日本企業買収の上に、シャープが日本国内で占める象徴性のためだった。

だが25日に再び開かれた理事会で、理事たちは国家基盤産業という名分よりも実利を選んだ。郭会長は笑った。鴻海精密の株価は前日より2.6%上がった。

彼が最大株主(12.62%)である鴻海精密はアップルと蜜月関係にある。子会社のフォックスコンを通じてアップルのiPhoneを作る。世界最大の「工場」と呼ばれるほどフォックスコンは発注者ブランドによる生産(OEM)方式では業界最高の位置に上がっている。

台湾最大の富豪である郭会長がシャープを注視することになったのは皮肉にもアップルのためだ。ブルームバーグによれば鴻海精密の売り上げの50%はiPhoneとiPadから出ていた。iPhoneがたくさん売れるほど郭会長の財布は厚くなった。

鴻海精密の売り上げ(2015年11月基準)は2009年対比で123%も上がった。郭会長はスマートフォン市場が成熟しながらiPhoneの販売が縮む勢いを見せると「事業多角化」に乗り出した。

液晶ディスプレー(LCD)に続きスマートフォンとロボット・テレビ・白色家電まで持っているシャープは最高の売り物だった。日本政府の反対にもかかわらずシャープのメインバンクを直接訪ねて行って説得するほど力を注いだ。郭会長はシャープ買収が確定すればディスプレーという部品を持つようになる。

「名前(ブランド)なき会社」からも脱却できる機会もとらえている。シャープというブランドで世界の電子製品市場にも直接参入できるようになるからだ。


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