【時視各角】サムスンの運命をかけた半導体の勝負(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.05.26 09:09
中国の真ん中の広い関中平原。南側に険しい秦嶺山脈、北には渭水(黄河の支流)が流れる千年古都・西安にサムスン電子半導体工場がある。もともと荒れ地だったところに10兆ウォンの投資とともにものすごいスピード戦が行われた。中国官僚60人余りが現場に出てきてサムスン側とひざを突き合わせ、15カ月後に工場が完工した。許認可申請と同時に2600世帯の農家が撤去し、「地上げ」や墓地移転問題まで中国政府が引き受け解決した。西安の工場はNANDフラッシュメモリを中心にサムスンの半導体の全体物量の5%を生産する。
この工場を習近平中国国家主席の「政治的故郷」を意識した「外交的投資」と解釈するのは誤解だ。まず西安は、半導体の生産にとって必要な水と電力が豊富だ。すぐそばを渭水が流れ、山西省は中国最大の石炭地帯で電力が余っている。また世界のコンピューターの90%、携帯電話の85%を製造する国が中国だ。一緒に半導体の輸入が2013年(2313億ドル)に原油を抜いて1位となった。中国の神経を刺激しないようにするなら現地生産が答えだ。