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政府「韓国ウォン口座維持協議を」…イランは返答せず(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.28 09:08
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ソウル江南区(カンナムグ)テヘラン路にはイラン最大都市銀行であるメラト銀行のソウル支店がある。メラト銀行のわずか4カ所の海外支店の一つであり、2001年に開設された。韓国とイランの関係を象徴する存在だ。しかしこの支店は2010年から最近まで事実上「開店休業」状態だった。イランの核開発疑惑のため国連安全保障理事会が対イラン制裁を決議し、金融当局はこの支店の外国為替・貿易業務を制限した。

イランと韓国の貿易額も2011年の174億ドルから昨年は61億ドルと、3分の1に減少した。イランと金融取引が厳格に制限された状況でもそれなりに貿易が維持されたのは、ウリィ銀行と企業銀行に開設された韓国ウォン口座のおかげだった。韓・イラン当局が苦心の末に開いた「う回路」であり「抜け道」だった。

 
この口座ではイランとの取引が韓国ウォンで行われる。国内の石油会社がイランの石油会社から原油を輸入すれば、代金をイラン側に送る代わりにこの口座に韓国ウォンで入金した。入金が通知されればイラン中央銀行は現地貨幣で自国の石油会社に代金を支払った。逆に国内の輸出企業はこの口座の韓国ウォンで輸出代金を受けた。その後、この口座の資金は数兆ウォンに増えた。原油価格の暴騰で原油輸入代金が急増しながらだ。一時は5兆ウォン(約5000億円)に達したが、現在は3兆-4兆ウォンというのが金融界の推算だ。

この口座はウリィ銀行と企業銀行にも「最も重要な資産」だった。0.1%ほどの要求払預金の金利だけを支払ったからだ。予想外に資金が増え、イランとの葛藤が深まったりもした。2012年にイラン中央銀行は金利を高めなければ口座の利用を中断するとし、韓国当局に圧力を加えた。政府関係者は「その後、協議を通じて現在は国債金利レベル(3年物基準1.6%前後)を支給している」と伝えた。

この口座に問題が発生すれば、対イラン貿易全般に波紋が広がるのは今でも同じだ。米国はイランとのドル取引を依然として制限している。国際的に通用する貨幣を持っていないうえ、外国為替市場もウォン・ドル以外にない韓国としては、制裁が解除されても他の適当な決済手段がない。さらに対外資産凍結措置が解除され、イランの位置づけはさらに高まった。企画財政部の関係者は「過去には米国が認めなければ韓国ウォン口座からイランは一銭も引き出すことができなかったが、今はもう原則的に『お金の持ち主』という態度だ」と話した。あいまいだった「甲乙」関係が明確になったのだ。


政府「韓国ウォン口座維持協議を」…イランは返答せず(2)

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