現代自動車グループの鄭夢九（チョン・モング）会長（７７）が最後の勝負に出た。現代自動車は４日、ラグジュアリーブランドの「ジェネシス（Ｇｅｎｅｓｉｓ・新紀元）」を発表した。メルセデスベンツやＢＭＷのようなグローバルラグジュアリーカーメーカーに本格的な挑戦状を出したのだ。

現代自動車はこの日、ソウル・東大門（トンデムン）デザインプラザ（ＤＤＰ）で鄭義宣（チョン・ウィソン）副会長（４５）、ヤン・ウンチョル副会長（６１）、ペーター・シュライヤー社長（６２）ら主要役員が参加する中でラグジュアリーブランドであるジェネシスの胎動を告げた。

今後ジェネシスブランドの車はメルセデスベンツやアウディのようにアルファベットと数字を使ったアルファニューメリック方式のモデル名を持つようになる。ジェネシスの頭文字である「Ｇ」を基本に、クラスにより「Ｇ８０」（第２世代ジェネシス）、「Ｇ７０」（２０１７年下半期発売予定の中型ラグジュアリーセダン）などの名称を使う。来月発売予定の「エクウス」の後続モデルもやはりグローバル市場では「Ｇ９０」と命名される。代わりに韓国市場では「ＥＱ９００」と名付けた。

現代自動車は２０２０年までにジェネシスブランドのラインナップを中型ラグジュアリーセダンと大型ラグジュアリーＳＵＶ、高級スポーツ型クーペなど６種類に拡張する計画だ。また、ジェネシスブランドの車両デザイン競争力を強化するため、ベントレーの首席デザイナーであるルーク・ドンカーボルケ氏を専務級で迎えることにした。

ジェネシスブランドの開発は２００４年から１０年以上にわたり進められた鄭会長の力作だ。２０００年代初めにはアジアでまずまずの自動車メーカーだった現代・起亜自動車を「品質経営」で年産８００万台の世界５位の自動車メーカーに育てた鄭会長が再び挑戦者の位置に立ったのだ。

こうした雰囲気を反映するようにこの日の行事で鄭義宣副会長は「挑戦精神」を強調した。鄭副会長は「現代自動車グループの核心ＤＮＡは挑戦精神で、現代自動車はきょう新たな出発をしている」と述べた。

そして「大きな変化は常に予想できない困難を伴うが、急がずじっくりと内実を積み世界のラグジュアリーカー市場での立地を強固にするだろう」と強調した。


現代ジェネシス…鄭夢九会長のラグジュアリーカー革新戦略（２）