【時論】韓日FTAは韓国の“神の一手”になれる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.11.04 09:24
貿易立国戦略で奇跡の歴史を書きながら先進国入りした韓国が抜けた環太平洋経済連携協定(TPP)が10月初めに妥結した。世界経済の40%、世界貿易の25%を超える割合を持つTPPが妥結すると、メディアはこれまで韓国政府は何をしていたのかと責め立てている。ついに朴槿恵大統領はオバマ米大統領との首脳会談でTPP加入の意思を明らかにした。世界8大輸出入国である韓国はなぜTPP参加を迷ったのだろうか。改めてこの質問を投げる理由は韓国のTPP参加の足を引っ張った要因をしっかりと把握してこそ前に進むことができるためだ。
TPPが韓国にこれ以上対岸の火ではなくなったのは2013年2月に日本の安倍晋三首相が電撃的にTPP参加を宣言した直後からだ。奇しくも朴槿恵(パク・クネ)政権がちょうど発足した時だ。右往左往した韓国政府は2013年下半期にTPP参加を打診したが、交渉主導国の米国から交渉終盤に韓国が参加するのは無理だとの立場表明を聞き引き下がったとされている。この時だけでも米政府は議会から貿易促進権限(TPA)も与えられていない状況であり、韓国の戦略によっていくらでも交渉に参加することができた。オバマ大統領が米議会からTPAを受け取ったのはそれから1年半以上過ぎた今年6月だった。この時から交渉は本当の終盤に突入した。