<『科学韓国』の足引っ張る慢性病>研究費取ろうと論文ばかり量産…「使える成果なし」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.10.15 11:32
政府出資機関で研究員として仕事をするA氏は入社後、初めての課題をもらって驚いた。大学院時代に自身がしていた研究とほとんど同じレベルだったからだ。国際学術誌にはすでに似たような論文が色々な方面で発表されていたが、課題を企画した責任研究員級の博士は課題遂行に失敗すれば研究費を取れないとして実験内容の一部だけ変えて課題を申請した。A氏は「保身主義の研究がこれほど激しいとは知らなかった」と話した。これは国内に蔓延している論文中心評価文化の端的な事例に過ぎない。
論文数中心の評価は、韓国科学技術発展の基礎になった。だが今や研究の品質を考慮するよりも論文だけを量産する珍現象が広がっている。なかなか絶えない論文盗作も論文数中心評価が作った悪循環だという指摘が多い。2013年に韓国が発表した国際科学論文引用索引(SCI)の論文数は世界12位に上がったが、10年間での被引用上位1%の論文数順位は15位にとどまった。引用される論文が相対的に少ないという意だ。