立派な創業生態系を作ることはいまや韓国だけでなく世界の多くの国の主要関心事になった。一例として、創造経済を推進している韓国だけでなく、北米、中南米、欧州、アジアの区別なく、全世界に創業企業を支援するためのアクセラレーターがたくさんできており、これらを支援するプログラムも競争的に増え多様化している。

３０年間余りの経済成長を観察した結果、多くの雇用を作り出す方法は、革新と企業家精神の組み合わせを通じ「速く大きく」成長する新しい企業を多く誕生させることほど効果的なことはないという事実を私たちは学んだ。先進国と開発途上国の区別なく多くの国で企業家精神を強調し創業を支援するのは、それぞれが置かれた経済開発の段階と人口構造、それにともなう問題はすべて違っても、雇用を速く増やすことがすべての国の共通した課題であるためだ。

韓国も競争力がある創業生態系を備えるために多くの努力をしている。韓国は他の国々に比べ相対的にどれだけ新しい革新企業が誕生し成長しやすい環境だろうか。いまや優秀な人材、新しいアイデアと技術、ベンチャーキャピタルが国境に縛られずより良い環境を求めてどこへでも行くことができる時代になっているため創業生態系もグローバル環境で競争しなければならない。

ワシントンＤＣにある民間研究機関のＧＥＤＩは世界１３０カ国余りの企業家精神と創業生態系の水準を相対的に比較する研究を行い、その順位を毎年発表している。国民個人個人の性向、革新力、文化的要因、市場規模、ベンチャーキャピタルの水準、そして企業活動と関連した法と規制など、企業家精神を鼓舞し創業を誘引できる多様な要素を体系的かつ総合的に考慮した指標であるＧＥＩを開発して順位を付ける。

企業家精神指標と表現したがＧＥＩを抽出する方法論を見ればこれは総合的な創業生態系の水準とみるのが妥当な指標だ。ＧＥＤＩが発表した２０１５年のＧＥＩランキングを見ると、韓国は１３０カ国中２８位だ。だれもが予想するように１位は米国で、アジアではシンガポール、台湾、イスラエルなどが韓国より上にある。これまで望ましいベンチャー生態系作りのために国家的に多くの努力をしてきたことと比較すると、感情的には受け入れたくない順位だが、韓国が進むべき道はまだ遠いという話として冷静に認めなければならない。


【コラム】創業生態系、韓国が世界２０位圏でぐるぐる回る理由（２）