【時視各角】MERSに敗北した朴槿恵リーダーシップ(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.16 09:45
③噂の取り締まり?=社会の不安心理は2日が最高だった。SNSで「MERS」のフリークエンシー(頻度)が39万件余りに上り、事故当日のセウォル号(20万余件)よりも2倍程多かった。だが大統領は噂との戦争に執着した。もし進歩陣営をMERSの噂発源地だと感じていたとすれば思い違いをした。すでに5月22日から汝矣島(ヨイド)証券市場に「MERSテーマ株」が猛威を振るった。ワクチン・マスク種目で大量のストップ高があふれながら資金の出入りが激しくなった。どんな公権力も、お金に執着した作戦・投機勢力の無差別ウイルス怪談を防ぐのは難しい。
④分岐点である4日夜=その日の夜、中央日報の論説委員室は12時になってトップ社説を書き直して出稿した。朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が深夜の記者会見で「MERS疑いの医師が再開発組合の総会で1500人以上に接触した」と暴露したからだ。かろうじて締め切った社説の題名が「MERS危機の兆し…国家非常事態を検討すべき」だった。同じ時刻、青瓦台は呆れ返るようなことに没頭していた。セヌリ党劉承ミン(ユ・スンミン)院内代表の「国会法改正」発言を非難する電話を報道機関に回すのに忙しかった。朴大統領は状況判断と心理戦、政争の全てで敗北した。