【時論】MERS危機を育てたのは安全不感症=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.05 10:23
3つ目に、韓国社会はまだ安全不感症にかかっている。当局は中東に出かける国民にラクダ農場には行かず、ラクダの乳製品を食べずに、患者接触も避けるべきだと警告するのが原則だ。ところが出入国検疫所が出入国者などに対してこのような広報を正しく行ったのか、外交部は危険地域に対する書面による警告を正しく行ったのか、韓国文化体育観光部は旅行会社に対して注意を促したのか確認すべきだ。患者の初期陳述にサウジアラビア行きが抜けている原因が国民の安全意識不足のためなのか政府の誤りなのかから判断してはじめて今回の事態に対する処方が正しく出される。
4つ目に、色あせた新種感染症症候群としてMERSを扱ったのは正しくない。MERSは発見されてから3年以上経っている。果たして新種なのか。知らない病気ならば新種と言えるだろう。しかし多くの経験がある感染症を新種というのは問題がある。SARS(サーズ)は法律にある。もうこのように威嚇的な4類感染症を1類に昇格して管理すべきだ。隔離にともなう診療費を支援し、一時的に休業や業務制限を強制できる規定も整備しなければならない。毎年2000万人が国境を行き来する時代だ。流入する病気に対する迅速な医療支援チームと海外から流入する感染症に対する疫学調査組織を作って業務を専門化させるべきだろう。