【時論】韓国、原油安の“甘さ”に耽溺している時ではない(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.02.18 11:06
数年前にも原油価格が急落したことがあった。2008年のリーマンショック以後に深刻な経済危機が襲来した。同年7月に原油価格は1バレルあたり147ドルだったが年末には40ドルまで下落した。類例のない速さの大暴落だった。だが、当時は経済危機を克服しようとするあらゆる努力とあわせて石油輸出国機構(OPEC)が2度にわたって断行した減産によって原油価格は1年余りで回復した。石油価格を調整するメカニズムが健在し、しっかりと働いていたと言える。ここ数十年間、国際石油市場を支配するいわゆるOPECの市場調整能力を如実に見せたものだ。サウジアラビアと米国が主導するOPECと石油の“メジャー”たちの時代はずっと続いていくように見えた。
しかし、6年が過ぎた現在の石油市場は、その事情が全く変わってしまった。急落する速度はほぼ同じだがOPECは減産をあきらめた。逆に原油価格の下落をあおっているとも取れる。陰謀説が飛び交うほかない状況だ。米国とサウジが連合して産油国であるイランとロシアを圧迫していると解釈したり、サウジが米国のシェールガスに一泡吹かせようとわざわざ傍観していると分析したりしている。どれももっともらしく聞こえるが、巷の事情やその胸中は確認するすべがない。