◆１・２位チーム間でも乱打戦＝ＡＦＣの隠れた努力もあった。勝ち点が同じ場合、得失点差ではなく直接対決の結果を優先適用するよう規定を改め、攻撃サッカーを誘導した。早くから組１・２位で８強入りを決めたチームも最後まで乱打戦を見せた。さらに判定基準を厳格に適用し、故意的な時間遅延行為や激しいファウルを未然に防いだ点も引き分けが出ない原因となった。

またＡＦＣは９０分の試合時間のうち実際のプレーイングタイムを６０分以上に引き上げるためのキャンペーン（６０　Ｍｉｎｕｔｅｓ．　Ｄｏｎ’ｔ　ｄｅｌａｙ．Ｐｌａｙ！）を持続的に実施した。「ベッドサッカー」と呼ばれる中東チーム特有の故意的な遅延行為も明確に減った。

迫力あるゲームが増え、興行にも成功した。グループリーグ期間、３９万５８９６人のサッカーファンが集まり、１試合あたりの平均観客は１万６４９６人だった。４年前のカタール大会（１万２００６人）に比べ１試合あたり約４４００人多い。

攻撃サッカーが普遍化し、引き分けが減る流れは、５５年ぶりの優勝を狙う韓国サッカーにも変数として作用する可能性がある。李用秀委員長は「正規時間の９０分間の勝負がよりいっそう重要になった。後半終盤に延長戦を意識して緊張を緩めてはいけない」と話した。


＜アジアカップ＞２４試合連続で引き分けなし…メジャー大会級で８５年ぶり（１）