【コラム】北朝鮮のようで北朝鮮ではない北朝鮮のようなソニーピクチャーズのハッキング(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.12.23 11:15
「心証はあるが物証がない」という表現はこうした時に使う言葉だ。ハリウッドの映画制作会社であるソニーピクチャーズエンターテインメントに対するサイバー攻撃の背後の話だ。ソニーピクチャーズはクリスマスに合わせて“あえて”北朝鮮の“最高尊厳”を冒涜する映画を公開するつもりだった。このため犯行動機から見れば北朝鮮がぴったりだ。問題は容疑を裏付ける証拠がないという点。それでも米連邦捜査局(FBI)は事件発生から25日で北朝鮮を背後と指摘した。オバマ大統領はすぐに「比例的対応」を宣言し、米政府は北朝鮮をテロ支援国に再指定することを検討中だ。
自称「平和の守護者」(GOP)というハッカーの攻撃によりソニーピクチャーズが廃墟となったのは先月末。会社のコンピューターネットワークがダウンし、ハリウッドの有名人と役員やスタッフ4万7000人の個人情報と未公開映画5本の動画ファイルが流出した。役員らがやりとりした電子メールも例外ではない。ソニーピクチャーズの共同代表を務めるエイミー・パスカルはトップスターのアンジェリーナ・ジョリーに対し「才能のないガキ」「雇われママ」などと表現してやりとりしていた事実が明らかになり苦境に立たされた。ハリウッドスターが密かにホテルを予約する時に使う偽名リストも公開された。ソニーピクチャーズスタジオに投下されたサイバー爆弾は1発でハリウッド全体を修羅場にした。