構造改革の代わりに通貨・財政ショー、アベノミクスはポピュリズム(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.12.09 09:32
安倍首相は「この道しかない」と言った。だが4-6月期の連続マイナス成長(4-6月期マイナス7.3%、7-9月期マイナス1.6%、年率)を記録するとアベノミクスに対する批判論が強まった。すると安倍首相は「消費税の追加引き上げ延期」を掲げて衆議院を解散し、今月14日投開票の総選挙を行う強硬姿勢に出た。信用評価機関ムーディーズは「財政赤字の縮小目標を達成する可能性が不透明になった」として日本の信用等級を「Aa3」から「A1」に1段階下げた。韓国よりも低い信用等級だ。中央SUNDAYはアベノミクス施行2年を迎えて日本最高の経済専門家3人に連続インタビューした。アベノミクスの設計者である浜田宏一エール大学名誉教授は「すべてうまくいっている」と話した。2000年代初期に「小泉改革」を総括した竹中平蔵・元経済財政相は当時、財政拡大なしに財政健全化を成し遂げた点を強調して「安倍首相は構造改革にさらに拍車を加えなければならない」と助言した。一方、少壮の経済学者である小幡績・慶応大学准教授は「アベノミクスは経済学的には話にならないポピュリズムショー」と批判した。岐路に立たされたアベノミクスを眺める視点は依然として交錯している。
――アベノミクスの最も大きな問題は何か。
「アベノミクスはポピュリズム、それ以上でもそれ以下でもない。難しい構造改革をしないで通貨政策と財政拡大でショーをしている。安倍首相の人為的なインフレ政策は国債価格を暴落させ経済危機に追い詰めるだろう。国債価格が暴落すれば国債を大量に保有する都市銀行が経営破綻に陥ることになる。銀行が破綻すれば金を借りた中小企業がつぶれる。その状態では政府が銀行を救済しようとしてもだれも国債を買わないため救済金融も不可能だ。日本経済が崩壊するだろう」