シベリアの石炭、北朝鮮鉄道を利用して韓国・浦項へ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.11.29 09:25
北朝鮮鉄道を経てシベリア産有煙炭を韓国に搬入する韓国と北朝鮮・ロシア間の試験プロジェクトが実を結び、最初の搬入分が29日未明に韓国に到着した。統一部の林丙哲(イム・ビョンチョル)報道官は28日の記者会見で、「有煙炭4万5000トンを積んだ中国船籍の貨物船が27日午後9時30分、北朝鮮咸鏡北道羅津港を出港した」と述べた。シベリアで採掘された石炭はロシア・ハサンと北朝鮮羅津港をつなぐ54キロの鉄道で運送された後、船に積み移され、29日午前5時に浦項港に入った。石炭を搬入したポスコ側は12月1日に荷役を始める。
羅津港での船積み作業を監督するために現場を訪問した韓国政府の関係者やポスコなど民間企業の関係者も28日昼、ロシアに出てきた。29日にウラジオストク発仁川行きの飛行機で帰還する予定だ。政府関係者は「国連の北朝鮮人権決議案採択に北が反発し、南北関係がふさがった状況でも、予定通りに石炭が搬入され、我々の当局者を含む南側関係者の羅津現地訪問を北側が許したというのは大きな意味がある」と述べた。
韓国と北朝鮮・ロシアが参加する羅津-ハサンプロジェクトは、昨年11月に訪韓したプーチン露大統領と朴槿恵(パク・クネ)大統領が首脳会談で合意し、本格的に推進された。韓国などアジア国家の輸出貨物を北朝鮮の羅津港に引き込み、羅津-ハサン区間の鉄道とシベリア横断鉄道(TSR)を利用して欧州まで運送する複合物流・運送事業だ。これに向けて昨年9月に羅津-ハサン鉄道現代化事業が終了した。羅津港3号埠頭も現代化した。