【コラム】コメ輸入、防ぐだけが能ではない=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.17 16:06
1994年のウルグアイラウンド交渉当時、韓国は次のような選択に直面していた。1つは当時(実際には1986~88年)の国内外コメ価格差(6.5倍程度)の関税を賦課してコメ輸入を自由化するものの、その関税を10年間で10%に縮小するというもので(関税化)、もう1つは当時のコメ総消費量の1%に該当する量を義務的に輸入し始めて10年間でその量を4%まで増やすというものだった(最低市場アプローチ)。この2つの選択肢は、通商交渉の専門家たちが知恵をしぼって作ったものであり、当然、どちらか一方が大きく有利ではいけない。そして関税化の開放が原則であり、最低市場アプローチは例外を認めてもらうのに代価を支払う性格であったため、義務輸入量を低い水準に決定してもらうことは難しく、要するに刀の柄を相手方に譲り渡すような状況だった。
しかし高率関税で始めても段階的には削減しなければならず、輸出国がダンピング輸出をすれば対応できないなどといった主張に振り回されて、どんな選択が本当に韓国のコメ産業にとって有利なのかまともに確かめてみることもできず、毎年増える物量を義務的に輸入する選択をした。このようにして一度増えた輸入義務は後日、関税化の開放に切り替えてもその時点でさらに増えないだけで、なくなりはしないということを考慮すれば、この選択がどれほど不利な選択であったかを容易に知ることができる。