【時視各角】言論からしっかりしよう=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.30 14:15
言論の最も重要な役割は、権力に対する監視と牽制だ。また言論関係者が魂にまで刻み付けておく命題は「ファクトは神聖だ」ということだ。言論はファクトを報道し、仮定や推論もファクトに基づかなければならない。正確なファクトを発掘することによって、社会が怪談や陰謀説に陥らないように防止するのもメディアの責任の1つだ。
こうした点で、最近の兪大均関連の報道だけでも一度振り返ってみよう。兪炳彦(ユ・ビョンオン)と兪大均が重要なのは、彼らの私生活ではなく「セウォル号事件」の主な容疑者であるためだ。ところがこの頃の報道を見るとセウォル号はどこかへ行ってしまい、兪炳彦と兪大均、パク・スギョン、救援派など末梢的な好奇心を刺激する素材が過度にあふれかえっている。朴槿恵(パク・クネ)大統領が兪炳彦を捕まえろと促した後、セウォル号の責任がすべて兪炳彦にあるように追い込んだ面もある。もちろん第1次的な責任は兪炳彦にある。船を違法増築して過積載を助長した責任は決して軽くない。しかしこのような不正行為が韓国の海に巣食うような環境を作った当局や、幼い命がおぼれていく瞬間にもぽかんと見物だけしていた海洋警察の責任はそれよりも軽いのではない。