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<韓国旅客船沈没>死亡した兪炳彦を40日間追跡した韓国検察・警察

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.23 08:38
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旅客船セウォル号沈没事故の実質的な責任がある船舶会社の船主が兪炳彦(ユ・ビョンオン)清海鎮(チョンヘジン)海運会長(73)だ。兪会長は救援派の信徒を利用し、数千億ウォン台の財産を蓄積した。船舶運航費などを削減するため、船を無理に増築させたり、貨物を過剰に積載させた。これが大惨事の原因となった。

その兪会長が6月に死亡していたことが最終的に確認された。これを受け、セウォル号事件捜査、惨事被害補償など事故の根本の責任を問う作業はセウォル号よりも深いところに沈むことになった。

 
全羅南道順天警察署は22日の記者会見で、「21日晩、国立科学捜査研究院(国科捜)から変死体のDNAが兪会長のものと一致するという説明があった」と明らかにした。警察がこの日未明、変死体の右手人差し指から採取した指紋も、兪会長の指紋と一致した。

兪会長の遺体は6月12日に全羅南道順天市(スンチョンシ)西面鶴口里の梅畑で発見された。検察が5月末に隠れ家と見なして捜索した松峙斎サービスエリア付近の別荘から2.5キロ離れたところで、歩いて30分の距離だ。検察と警察のほか、軍までが動員され、兪会長の検挙に全力をあげていた状況で、遺体が兪会長のものと疑うことも可能だった。

しかし警察は初動捜査に失敗した。イタリア製の服やバッグに刻まれた「夢のような愛」という文字など決定的な証拠を見逃し、ホームレスとして扱った。結局、身元の確認に40日かかった。これに関し検察側は「発見当時、遺体がひどく腐敗し、指紋を確認できなかったし、路上生活者の変死事件と判断し、国科捜で優先順位が後まわしになった」と説明した。

金淇春(キム・ギチュン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)秘書室長は朴槿恵(パク・クネ)大統領の指示で李晟漢(イ・ソンハン)警察庁長官を青瓦台に呼び、捜査経緯の報告を受け、強く叱責したという。警察はウ・ヒョンホ順天警察署長を「職位解除」した。

検察・警察は遺体が兪会長のものという点のほか、死亡の過程や原因については全く明らかにできなかった。ひとまず警察は、高齢で持病がある兪会長が山の中へ逃げている間に死亡したとみているが、他殺の可能性も排除していない。いつも使っていた眼鏡と20億ウォン(約2億円)が入ったカバンは消え、酒を飲まないという兪会長の遺体のそばに酒の瓶が見つかった点は、こうした疑問を抱かせる。

警察は正確な死因と死亡時間の確認のため遺体を国科捜ソウル分院に移し、2次解剖検査や毒劇物検査を実施した。検察は逃げた兪会長の運転手が死亡過程を明らかにするうえで核心人物と判断している。仁川(インチョン)地検の関係者は「兪会長を最後に会った運転手が早く自首することを望む」と述べた。

民事・刑事上の責任を問う作業も難航しているとみられる。カン・チャンウ最高検察庁反腐敗捜査部長は「兪会長は『公訴権なし』として処理し、関連追徴保全も取消手続きを踏むだろう」と述べた。キム・グァンギ弁護士は「兪会長の家族の場合、事故の責任があるということを立証しなければならないだけに、兪会長が生きている時に比べて求償権の行使が難しくなるだろう」と説明した。

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