900年の神秘…高麗螺鈿経箱、日本から戻る(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.16 10:32
覆われていた風呂敷を広げると、900年の歳月を耐えてきた濃厚な茶色い箱が姿を現した。ふたと胴体をこまかく飾った牡丹唐草文が星のようにほのかに光った。15日午前、ソウル西氷庫路(ソビンゴロ)の国立中央博物館(以下、国博)第2講義室。世界に9点しかない高麗羅宣経箱の1つが初めて故郷に戻ってきて姿を披露した瞬間、大切な客を迎えた国博関係者らは興奮を隠しきれなかった。
キム・ヨンナ館長は「青磁、仏画とともに高麗美術を代表する螺鈿漆器が国内には1点もなかったが、このように良い状態で螺鈿経箱が入ってきてうれしい」と挨拶した。キム館長は「国外所在の私たちの文化財の還収に対する国民の関心が高まった近頃、国博会の努力で国宝級文化財の寄贈を受けることになった」と感謝の気持ちを表わした。