【コラム】朝・日合意を歓迎する=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.02 09:07
日本は韓国と米国がやらずできないことを代わりに成し遂げた。米オバマ政権の対北朝鮮政策は「戦略的忍耐」というものだが実際には「非戦略的無行動」だ。米国外交チームの関心の焦点は韓半島と北東アジアから中東に離れた。北朝鮮は米国との対話を要求したが米国は北朝鮮が先に非核化措置に着手してこそ対話に応じるという立場を守った。まず会って非核化を議論する考えはない。米国は対北朝鮮制裁強化を準備するが中国に制裁の抜け穴が残っている限り北朝鮮には決定打にならない。
韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権は金章洙(キム・ジャンス)、南在俊(ナム・ジェジュン)、金寛鎮(キム・グァンジン)の安保3人衆の対北朝鮮強硬路線に後押しされた対北朝鮮原則論に縛られ北朝鮮との対話のドアを閉じ、開城(ケソン)工業団地正常化の後続措置として開かれた南北高官級会談も単発で終わった。北朝鮮は4度目の核実験をすると威嚇し非核化の見通しはゆらゆらと遠ざかっていく。
北朝鮮の孤立は自ら招いたわけだが疎外感を刺激したのが中国の態度だ。金正恩(キム・ジョンウン)体制がスタートして2年半になるが、中朝首脳会談が開かれない中で昨年朴大統領の中国訪問に続き習近平中国国家主席が近く韓国を訪問する。北朝鮮の唯一の後援者である中国から冷遇され有事の際に中国を信じられないと判断した金正恩が感じる閉塞感は推察するに難くない。それは2013年3月の国連安保理決議にともなう北朝鮮制裁の上に下ろされた弱り目にたたり目だ。金正恩が孤立脱出の道を日本に求めたことは時期適切な選択だった。