【コラム】報告書燃やしてこそ、セウォル号乗り越えられる(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.05.14 15:49
セウォル号が沈没して数日もたたないうちに、ある不明者家族は「私たちの要求を伝えようとしているのに海洋警察庁長も電話をとらず、政府総合状況室の責任者にも繋がらない。もはや誰を信じられるか分からない」と言った。「動くな」という無責任な案内放送のために船室に残っていた子供たちは、最後の瞬間までスマートフォンで生々しい状況を知らせた。この政府のただの1人でも現場の実状を把握して「外に出てきなさい」というメッセージを発信していたら、悲劇はなかっただろう。
この国の国民はスマートフォンを自由自在に操る。疎通能力は世界最高水準だ。問題は政府だ。国民との疎通もままならず、内部疎通もできない。長官たちは大統領の指示事項を書き取るばかりだ。所信もなく、ただ状況うかがいと保身にだけ忙しい。討論は消えて久しい。それだから、でたらめの報告書が作られるのだ。140件の国政課題全体がまともに履行されて評価されているのか疑わしい。