ドレスデン宣言で朴槿恵（パク・クネ）政権の対北朝鮮政策の方向は設定されたが、政策的に補完すべき点が多いという指摘が出ている。これに関し、対北朝鮮政策が現実性を帯びるには、北朝鮮の意中と要求を把握し、一部でも受け入れて接点を見いだす必要があるという主張が提起された。

対北朝鮮政策シンクタンクの韓半島フォーラム（会長、白栄哲建国大名誉教授）が創立３周年を迎え、２２日に開催した学術会議「韓半島の平和と統一－統一過程を中心に」では、現政権の対北朝鮮政策に対する綿密な検討が行われた。

白栄哲（ペク・ヨンチョル）教授は開会の言葉で、「南北間の軍事的な緊張は、一方的な軍事的圧力だけで解決を期待することはできない」とし「南北当局者間の直接対話を通じて、韓半島（朝鮮半島）の軍事的緊張と挑発のレベルを低める方法を模索しなければいけない」と述べた。

これに関し統一研究院のキム・ソクジン研究委員は、北朝鮮の核問題が解決される前でも可能な民間レベルの南北協力を推進する必要がある、と明らかにした。

出席者は、統一を追求する過程で国際的な協力を引き出す能動的な外交努力が必要だという意見に共感した。河英善（ハ・ヨンソン）ソウル大名誉教授は「今後展開される東アジア権力の再編過程で、短期、中期、長期的な３つの戦略を樹立する必要がある」とし「この過程で統一が成し遂げられるが、米中日露間の勢力再編を正確に予測しなければいけない」と強調した。

会議では、金正恩（キム・ジョンウン）体制の「安定性」をめぐり論争もあった。柳浩烈（ユ・ホヨル）高麗大教授は「金正恩中心の唯一体制がスタートしたが、核心人物を留任させ、現実縫合的な姿勢を見せている」とし、金正恩体制はまだ不安定だと評価した。

一方、金根植（キム・グンシク）慶南大教授は「北に対する圧力が続いているが、むしろ北はより良くなっている」とし「金正恩が大胆に強硬策と融和策の間を行き来するのは自信の表れだ」と主張した。

「統一大チャンス」という巨大な談論より国民統合を通じて信頼を高める現実的な統一の準備が重要だという指摘（パク・ミョンリム延世大教授）と、北朝鮮が「統一大チャンス」を吸収統一論として受け止めているため、こうした考えを変化させる措置が必要だという主張（ホン・ヒョンイク世宗研究所首席研究委員)も出てきた。


「朴大統領のドレスデン宣言、北の要求を把握して補完すべき」（２）