【社説】育ちゆく世代に配慮しない韓国社会
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.24 11:15
1948年の建国以来、セウォル号は悲劇性では最も衝撃的な事故だ。死亡者の数を見れば三豊(サンプン)デパート(501人)が最悪だ。船の事故も1950~70年代に300人以上が死亡した事例がある。それでもセウォル号が最も悲劇的なのは「高校生」のためだ。これほど多くの高校生がこうして長い間、海に閉じ込められている。世界的にも前例のない衝撃だ。2000年8月、ロシアの原子力潜水艦クルスク号が爆発で海の下に沈んだ。将兵118人が水中に閉じ込められた。それもむごい事故だった。だが軍人と高校生では衝撃の感度が違う。
このような悲劇性が珍島(チンド)を飲み込んでいる。彭木(ペンモク)港で最も激しい声は、子供の遺体を迎える母親の号泣だ。人間が出せる最もすさまじい泣き声だ。ここで最も静かな姿はある母親だ。海を眺め、ぼうぜんと岩のように座っている。外信記者が静かにシャッターを押した。この写真は世界の人に、セウォル号のひどすぎる悲劇性を伝えるだろう。育ちゆく世代を殺す既成世代(中高年世代)…。珍島体育館で最も残酷な物は、死体説明書だ。左下奥歯に金歯1個、右あごのほくろ、額のにきび、左手に白い腕時計、右足首のひも…。母親が分かりうる、いや母親だけが分かっている。