「日本から盗み出した仏像、戻さなくては…」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.21 10:35
――そのような海外文化財はどれだけあるか。
「全体で15万6000点と推定される海外所在文化財のうち、これまで約20%(3万3800点)に対する現地調査を終えた。ほとんどが合法流出文化財でもある。問題は公式に推定されたよりはるかに多くの海外文化財が存在するだろうという点だ。特に中国にある韓国文化財は相当に多いだろう。『朝鮮王朝実録』など歴史記録を見れば莫大な数が渡っていった。ところが中国は実態調査自体が難しい国だ。結論的に海外文化財の実態把握はまだ五里霧中といえる」
――文化財返還において原則があるならば。
「時代と国を問わず文化財と関連した不法行為は容認してはならない。例えば昨年処理問題をめぐり騒がしかった瑞山(ソサン)・浮石寺(プソクサ)の仏像の場合、日本に戻すのが正しいと考える。文化財庁は不法はだめだという原則を守らなければならなかった。原則もなく臨機応変で対応し、韓国司法府は日本側が仏像を合法に流出した事実を証明するまで日本への返還を禁止するという判決を下し、これ以上手を使うことができなくなった。あの判決による文化財分野の被害は甚だしい。日本の文化財界全体が反韓ムードに転じた。返還と関連のない交流行事にも日本の専門家たちは来ようとしない。必ず返還されるべき文化財が今後日本で見つかった場合、韓国政府は言葉に窮することになった」
――瑞山市民の文化財愛が誤っていたのか。
「もちろん文化的愛国主義は望ましい。だが、不法にやってはならないという話だ」
――今後の財団の活動方向は。
「文化財還収は一朝一夕でできることではない。財団の現在の人材と予算規模では1年に6000点を現地調査することができる。残っている公式の海外文化財12万点をすべて調査するには20年かかる。急ぐことも、大騒ぎすることもやめなければならない。騒がしくやれば文化財は隠れることになる。常識的にだれが韓国文化財所蔵の事実を明らかにしようとするだろうか。長期的で創意的に、そして誠実に推進しなければならない」。
「日本から盗み出した仏像、戻さなくては…」(1)