【コラム】韓国経済副首相経済チームの無神経(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.07 11:04
2007年春、金升淵(キム・スンヨン)ハンファグループ会長のいわゆる“報復暴行事件”が起きた。グループ内ではどのように対処すべきか意見が入り乱れた。広報チームは率直に認め謝罪してこそ収拾が可能だと見た。これに対し法務チームは「法の通りに」しても別に問題はないと判断した。金会長としては別に問題ないという法務チームの見解に傾くほかなかった。「知らない振り作戦」を選んだ。だが、秘密は隠し通せないもの。ドラマのような事件の実体が次から次へと明らかになり、金会長は途方もない辛酸をなめることになった。
事案の本質に比べあまりに大きくなった事件だった。最初から金会長が「息子が殴られ瞬間的にかっとした。私の修養が足りなかったためだ」と父情に訴えていたら状況はそれほど悪化したりはしなかっただろう。問題がもつれたのはグループ内で政務的判断をまともにできなかったためだ。財閥は芸能人並みに世間の関心が集中する。うらやましさと同時に嫉妬の対象でもある。暴行というストーリーまで加味されたため世間の注目を集める要素をあまねく備えた格好だった。そうした特殊な事情を看過し机に座って法の条文ばかりを考えていて広がった惨事だった。