鳥インフルにおびえるソウル大公園の希少鳥類…防疫「非常事態」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.03.14 15:59
タンチョウ・オオハクチョウ・ワシミミズク・オオコノハズク…。果川(クァチョン)ソウル大公園動物園で飼育されている天然記念物の希少鳥類だ。この鳥たちにも全国を席巻している鳥インフルエンザ(AI)の脅威が襲った。13日、動物園から1.4キロ離れた清渓山(チョンゲサン)の湧水池で死んだ大きな雁(渡り鳥)がAIに感染していたことが確認されたためだ。大きな雁の死体から発見されたAIウイルス(H5N8)が高病原性である可能性が高く、より危機感も高い。AIが動物園の中に入ってきた場合、感染した鳥類は殺処分しなければならない。ソウル動物園は103種1139羽の鳥類を飼育している。コウノトリ・ヘラサギ・コブハクチョウなどは個体数がいくらも残っていない天然記念物の希少鳥類だ。コンドル・クジャクなど世界的な絶滅危ぐ種も385羽にもなる。ソウル動物園はこの日正午から動物園を閉鎖した。リスク要因が消えるまで無期限だ。動物園を通過する清渓山登山客の出入りも規制した。
鶏・鴨農場でAIが発生すれば、必ず殺処分しなければならない。高病原性の場合は近隣500メートル以内の農場で育てる家禽類は全て殺処分される。地方自治体と農林畜産食品部の協議を経て3キロ以内の農場でも予防的な殺処分がされる可能性がある。だが動物園で飼育される鳥類の場合は別だ。
AIが動物園に入らない以上、大公園内の鳥類は殺処分されない。動物園で飼育中の鳥類は保存価値が高いだけでなく、ほかの農場間の交流がなく感染の可能性が低いためだ。農林畜産食品部のAI緊急行動指針には「大公園・動物園など飼育施設で飼育中の鳥類は、家畜防疫官の助言を受けて感染の危険性など防疫上問題がないと判断される場合には殺処分しなくても良い」と規定されている。今回のように1.4キロ近隣でAIにかかった渡り鳥の死体が発見されれば、動物園を閉鎖するものの、その中の鳥類は保存される。