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スパイ捜査受けた脱北者、ホテルの壁に「国家情報院、国操院」の血書

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.03.07 10:09
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ソウル市公務員スパイ事件の証拠操作にかかわった中国国籍の脱北者が5日、検察の取り調べを受けて出て行った後、ホテルで自殺を図った。国家情報院に向けた「助けた私をなぜ罪人にして追い立てるのか」という恨み言と、朴槿恵(パク・クネ)大統領に「国家情報院を改革してほしい」という内容の遺書を残した。客室の壁に血で「国家情報院、国操院」という六字を書いた。

証拠操作の捜査を指揮しているユン・ガプクン最高検察庁強力部長は6日「脱北者K氏(61)が5日の明け方、3回目の召還調査を終えた後に帰宅して宿泊先のソウル永登浦(ヨンドンポ)のホテルで午後6時頃に自殺を図った」と明らかにした。K氏はカッターの刃で首を切ったが頚動脈など大きな血管は無事だった。6日、汝矣島(ヨイド)聖母病院で縫合手術を受けて現在、命に別条はない状態だ。

 
K氏は、官印が偽造されたことが明らかになったY氏(34)の出入国記録に関連して中国の三合税関名義の公文書を入手したと分かった人物だ。瀋陽総領事館の国家情報院派遣職員のI領事とともに先週末、検察に出頭した。K氏は第3回召還調査で「国家情報院の職員の要請で私が税関公文書を直接作成し、印鑑までとった後に譲渡した」と話したと伝えられた。事実上、国家情報院の証拠操作を認める陳述をしたのだ。

ホテルに戻ったK氏は5日12時50分ごろ、自分を取り調べた真相調査チームのパク・ヨンジュン検事に「とても申し訳なく、無理せず健康に気をつけてください。もう再び会う機会はないようだ」という文字メッセージを送った。パク検事はすぐに警察に通報した。5時間余りたった午後6時11分ごろ、血を流してベッドのそばに倒れていたK氏をホテル従業員が発見して警察に申告した。K氏はA4用紙4枚分の遺書も残した。朴大統領と野党、検察、息子に伝えるメッセージであった。野党に向けては「今回の事件を政治的に利用するな」という内容を、検察と息子にはそれぞれ「ありがとう」「申し訳ない」という意を伝えていた。

K氏が自殺を図った理由や手法、自殺を図った現場が毀損された点などには釈然としない部分が多い。K氏は国家情報院から中国の公文書を最初に入手した者として検察に出頭させた「国家情報院の協力者」だ。身分も朝鮮族ではない脱北者出身で、中国国籍を後で取得して韓国・中国をしばしば往来した人物だと確認された。「尻尾切り」の目的で検察に自主出頭させたK氏が、予想とは別に国家情報院に不利な陳述をしながら国家情報院側と対立していた可能性もある。真相調査チーム関係者は「検察調査は友好的に行われた」として「国家情報院の協力者であるK氏は、自身の陳述によって国家情報院に被害が及びかねないということに大きい圧迫感を持っていた」と話した。

自殺を図る渦中に血痕で直接「国家情報院、国操院」と壁に書いた点も疑問だ。一部のネットユーザーはインターネットに「国家情報院は国家操作院」と非難した。操作の責任が国家情報院にあると指定したものと分析されている。ホテル側は「事件直後、永登浦警察署の科学捜査チームなど警察10人余りが来て現場の鑑識を終わらせ、警察から6日午前に『清掃しろ』と言われて片づけた」と話した。

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