【時論】国連の北朝鮮人権報告書の意味(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.02.27 16:43
国連の北朝鮮人権調査委員会(COI)は、北朝鮮の人権侵害状況についての最終報告書と勧告案を17日にジュネーブで発表した。わずか1週間前のことだが、国際社会の北朝鮮人権に対する「ポストCOI」の見解はすでに大きく変わりつつある。離散家族の対面や南北高官協議の陰に隠れてCOI報告書の内容が特に浮上してこない韓国内とは違う状況だ。
COI報告書の核心は、「キム氏王朝」3代にわたる数十年間の組織的人権弾圧が「反人道犯罪(crimes against humanity)」と明示されたという点だ。この結果は、マイケル・カービー北朝鮮人権調査委員長の強い意志をうかがわせるものだ。COI報告書には公開処刑・拷問・投獄・性暴行・強制堕胎・外国人拉致・特定グループ迫害などの犯罪証拠が詳細に記録されている。さらに一歩進んで反人道犯罪の中でも国際法上最悪の犯罪であるジェノサイド(genocide、大量虐殺)の適用の可能性を示唆しており、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記を含めた北朝鮮指導部に対して類のない強い警告をすることになる。いかなる免責理由や時効もない反人道犯罪・大量虐殺罪は加害者をいつでも処罰できる。