電子レンジのような機械の上段にチョコレートの粉末と砂糖を入れ、あらかじめスキャンしておいた蜂の巣形の設計図を機械に連結した後「印刷」ボタンを押した。約５時間で大きな蜂の巣形のチョコレートが現れた。１切れ食べてみた。「印刷されたチョコレート」だったが甘い味はそのままだった。米国の３Ｄプリント会社の３Ｄシステムズが米ラスベガスで開かれている家電見本市のＣＥＳで公開した「フードプリンター」の機能だ。

チョコレートから靴、おもちゃ、スマートフォンケースまで作れる３Ｄプリント時代が大きく近付いていることを見せる場面だ。展示場南側のサウスホールに位置した「３Ｄプリントテックゾーン」にはトップ企業の３Ｄシステムズ、メーカーボット、スカルプテオ、フォームラボなど関連企業５０社余りがブースを構え、それぞれの新技術を披露した。主宰側である米国消費者家電協会（ＣＥＡ）は、「今年は３Ｄプリントテックゾーンで１００種類余りの新製品・新技術が公開された」と明らかにした。市場調査会社のガートナーは昨年５万６０００台規模だった３Ｄプリンター市場が今年は９万６５００台、来年には１９万４６００台規模に成長するとみている。

今年ＣＥＳに登場した３Ｄプリンターは「精巧化」と「普及化」に要約される。まず３Ｄプリント技術が明確に発展した。参加企業は表面が滑らかで耐久性に優れた製品を出した。３～４年前の草創期のように継ぎ目があちこちに出ていたり、少し力を入れると製品が壊れる水準から抜け出したのだ。手の平ほどの大きさの製品を印刷するのに１０時間近くかかった印刷時間も半分ほどの４～５時間に短縮した。サムスン電子はブースのショーケースで３Ｄシステムズのプリンターを利用し「自分だけのギャラクシーノート３ケース」を作るイベントも行った。３Ｄシステムズ関係者は、「それだけ３Ｄプリント技術力が信頼できる水準に発展したという意味」と話した。


＜ＣＥＳ＞新技術続々…３Ｄプリンターで作ったチョコ、甘い味はそのまま（２）