【社説】「金正恩体制」の完成を知らせる張成沢粛清
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.12.10 14:20
実力者といわれた張成沢(チャン・ソンテク)が重大な罪目の下で粛清されたことを北朝鮮が公式発表した。北朝鮮は張成沢の罪目を「党の統一団結をむしばみ、党の唯一の領導体系を構築する事業を阻害する反党反革命的宗派行為」と規定し、金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記と党の権威に対する挑戦はもちろん、あらゆる腐敗、不正と個人的な堕落など想像できるすべての罪目を列挙した。北朝鮮政権が誕生して以来、何度か見られた大々的な粛清過程でも、張成沢のように重大な罪目が公表されながら処罰された前例はないほどだ。
金正恩はすでに「唯一支配体制」に基づいて後継者になった瞬間、すべての権力を掌握した状態だ。それでも叔母の夫であり後見人だった張成沢をこのように過酷に処罰したのは、それなりの政治的な計算があったのだろう。内部的には盲目的な忠誠を見せない者なら誰でも容赦なく除去するという恐怖心を与え、外部世界には北朝鮮に自分に代わる人物・勢力が存在しないことを誇示したと見なければならない。