ギャラクシー・iPhoneの頭脳…英ARM、工場持たず売上1兆ウォン(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.10.02 14:55
英ロンドンのキングスクロス駅から列車に乗って約40分ほど北に移動すると、大学都市のケンブリッジだ。タクシーに乗って15分ほど郊外に行くと、黄色いレンガで建てられたビル3、4棟が現れた。英国が生んだ世界的な情報技術(IT)企業ARMだ。同社が韓国メディアにケンブリッジ本社を公開したのは今回が初めて。ここでは、研究員が世界から来た顧客エンジニアと最適なチップを開発するための協業が行われていた。現在使用されているスマートフォンとタブレットPCの95%に同社の技術が入っている。スマート機器の「頭脳」といえるアプリケーションプロセッサ(AP)でも最も核心のコアがARMで開発されている。サムスン電子ギャラクシーS4やアップルiPhone5SもARMの技術なしには作動しないということだ。
ケンブリッジ本社はもちろん、世界の約30支社にも製品を作る生産ラインは存在しない。ARMの人材が描いたコア回路図(図面)をサムスンやアップルにライセンスし、顧客がスマート機器を1台販売する度にロイヤルティーを受ける。ライセンス契約金とロイヤルティー収入だけで昨年の売上高は9億1310万ドル(約9800億ウォン)にのぼる。今年の売上高は1兆ウォンを超える見込みだ。1990年に12人が集まって創業し、23年間で上げた成果だ。朴槿恵(パク・クネ)政権の核心国政課題である創造経済の「ロールモデル」として不足はない。パク・ヒジェR&D戦略企画団長(ソウル大教授)は「生産ラインが一つもなく、もっぱら図面という知識で売上高が1兆ウォン近いARMのような企業が、創造経済が目指すべきモデル」と述べた。