【コラム】危機が去ったと言うのはよそう=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.09.24 17:10
チョン・シニョンさん(46、仮名)に電話をかけて遅めの秋夕(チュソク、中秋)の挨拶をした。大邱(テグ)のある在来市場で衣料品店を営む彼女を初めて知るようになったのは昨年4月。社債3600万ウォン(約332万円)に苦しめられて金融監督院の違法金融被害申告センターに連絡をしてきた。「日々の利子を返すのに銀のスプーンと箸、金の指輪を持ち出して売った」と涙声で話した。
家計負債の実態を取材するために連絡した記者を、彼女は優しく対応してくれた。時々、長い文字メッセージで近況を聞かせてくれた。「店をたたみました。保証金300万ウォンで借金を返しました。知人の店の中で小さな売り台を出して服を売ります」。「軍を除隊した長男が母親の借金を返すといって休学しました。それでも日々の利子はみな返したので良かったです」。「商売にならず、副業を始めました。夜に食堂で皿洗いをして野菜をそろえます。時給は悪くありません」。