またも０－０だった。

洪明甫（ホン・ミョンボ）監督（４４）監督が率いる韓国サッカー代表チームが２試合連続得点なしの引き分けを記録した。試合は支配したものの、ゴールを決めることができなかった。守備は合格点を受けるだけのことはあるが、攻撃はゴールの決定力不足という課題を乗り越えなければならない。２４日、京畿道（キョンギド）の華城（ファソン）総合競技タウンで開かれた中国との東アジアサッカー連盟（ＥＡＦＦ）東アジアカップ２０１３男子第２戦を終えた韓国は２引き分けとなった。

洪監督が選び抜いたベスト１１は果敢だった。オーストラリアとの第１戦のベスト１１のうち、９人を交代した。２試合連続で選抜に入った選手はゴールキーパー鄭成竜（チョン・ソンリョン、２８、水原）とミッドフィルダー尹日録（ユン・イルロク、２１、ソウル）だけだった。

オーストラリア戦でゴールを入れることができなかった攻撃陣の改編は予想されたが「１００点を与えてもいい」と評価した守備陣まで総入れ替えをすると予想した専門家はほとんどいなかった。

中国戦は意味が小さくない試合だった。韓国は２０１０年の東アジアカップで中国に０－３という衝撃的な敗北を喫している。それ以前まで続いて来ていた２７試合連続無敗（１６勝１１引き分け）もこの時に崩れた。今回の対戦は３年ぶりに迎えた雪辱の機会でもあった。

だが、洪監督は目前の勝利よりも選手をひと通り使いながら、ブラジル・ワールドカップ（Ｗ杯）を見据えた選手立て直しに焦点を合わせた。代表チーム関係者は「オーストラリア戦と中国戦ですべての選手の技量を点検した後、ベストメンバーを決めて日本戦に活用するという構想もあった」と耳打ちした。

オーストラリア戦で善戦しても得点をあげることができなかった洪監督は、中国を相手に積極的な攻撃サッカーを試みた。ワンテンポ速いパス回しと側面攻撃で密集守備に出た中国のゴールを果敢に攻めた。前半２８分には、左側フルバックのキム・ミンウ（２３、サガン鳥栖）があげたボールが危険地域の正面にいた最前方の攻撃手ソ・ドンヒョン（２４、済州）を経て尹日録のシューティングにつながった。中国ゴールキーパーのファインプレーに阻まれたが、前半のハイライト場面だった。ミッドフィルダーの韓国栄（ハン・グギョン、２３，湘南ベルマーレ）と守備選手のイ・ヨン（２７、蔚山)は中距離砲でゴールを狙った。しかしミッドフィールドエリアを思うように攻略できずに攻撃が単調になった。

試合を通じて中央に食い込んでチャンスを作ったのは後半１８分、廉基勲（ヨム・ギフン、３０、警察サッカーチーム)のヘディングパスを受けたソ・ドンヒョンがゴールキーパーと一対一で対抗した場面だけだった。しかしソ・ドンヒョンのシュートはゴールキーパーの懐の中に吸い込まれた。

試合を観戦したイ・ジャンス前広州恒大監督（５７）は「一緒に試合をした経験が少ないメンバーであるという点を考慮しても、密集守備に対する解決策がこれといってなかった」と診断した。１９９４米国ワールドカップ代表チームのときのキム・ホ監督は「あのときのチームには金信旭（キム・シンウク、１９６センチ、蔚山）、ソ・ドンヒョン（１８８センチ、済州）、キム・ドンソプ（１８７センチ、城南)など１８０センチを越える長身攻撃手しかいなかった。全員がポストプレーだけをした。側面でミッドフィルダーと呼吸を合わせてチャンスを作り出すような選手はいなかった。こういう単調な攻撃パターンにはアジア圏国家も免疫力ができた。長身攻撃手に固執せずに機動力のある攻撃をやってみる必要がある」と助言した。

韓国は２８日午後８時、蚕室（チャムシル）総合運動場で日本と東アジアカップ最終戦を行う。日本戦では第１期洪明甫チームのベストメンバーがフル稼働する見通しだ。