【コラム】オバマ大統領の「アジア中心政策」は消えたのか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.07.10 15:52
米国のオバマ大統領1期目の外交政策で最も大きな業績は、いわゆる「アジア(と太平洋)への中心軸移動」だ。オバマ大統領は2011年11月17日、豪州議会演説で「私たちがこの地域に新しく関心を集中させるのは、一つの根本的な真実を反映している。それは米国が太平洋国家ということだ。今までも常にそうだったし、今後いつまでもそうだ」と述べた。その後、「大統領として私は熟慮した末、戦略的な決定をした。太平洋国家として米国はこの地域の現在と未来を築いていくうえで、より大きく長期的な役割をすることになるだろう。核心原則を守っていくことで、そして同盟国および友邦と緊密な協力を維持していきながら、そうしていく」と話した。
しかしワシントンと議会にいる多くの人たちは、こうした中心軸の移動がオバマ政権2期目では消えたのではないかと心配している。こうした憂慮にはいくつか理由がある。まず、ヒラリー・クリントン国務長官から退いたという点だ。クリントン長官は当初、アジアとは距離がある人物だったが、この地域の成長潜在力が最も大きく、未来の国際関係で最も重要だという事実を正確に把握した。これは彼女の能力のためでもあり、カート・キャンベル次官補と親しかったためでもある。実際、クリントン国務長官の最初の海外訪問地は日本だった(米国史上初めて)。