でたらめな需要予測が電力大乱を招いた=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.06.04 10:22
3日午後3時、ソウル・三成洞(サムソンドン)の韓国電力取引所職員の携帯電話に「準備」というショートメッセージが一斉に送信された。この日電力需要が6259万キロワット台まで上がり、予備電力が429万キロワットまで落ちたためだ。「準備」は5段階の電力警報「準備・関心・注意・警戒・深刻」のうち最初の段階だ。予備電力が400万キロワット台に下落すると発令される。この日ソウルの昼の気温は28度にすぎなかったがすでに電力大乱が始まったのだ。
韓国は容量100万キロワットの原子力発電所1~2機が故障しただけでブラックアウト(大規模停電)に陥る袋小路に来ている。そこで主務官庁である産業通商資源部の尹相直(ユン・サンジク)長官は産業界に「電力使用を控えてほしい」と呼びかけるのに忙しかった。昼12時には「非鉄金属の日」の行事に参加し、午後2時には「電力需給関最高経営責任者(CEO)懇談会」を開き電気節約を要請した。
電力大乱は偽造部品による原発停止のせいだけではない。より根本的なものがある。当たらない政府の電力需要予測だ。産業通商資源部は普通2年ごとに「電力需給基本計画」を出す。2006年末には2012年の最大電力需要を6712万キロワットと予想した。だが実際の需要は7429万キロワットだった。予測値より717万キロワット(10.1%)多かった。これは原発7基が生産する電力量だ。2008年末に出した2012年予測値も7296万キロワットで実際の需要にはるかに及ばなかった。2010年末になって似た水準を予想したがすでに時は遅かった。