日朝国交正常化交渉開始時には参議院選挙にメガトン級の好材料(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.05.20 13:15
日朝が今回の対話である程度接点を見つけられるかも関心事だ。北朝鮮はこれまで「拉致問題はすでに解決済み」と主張してきた。それとともに「日本は日帝強占期に苦痛を受けた朝鮮人の被害から解決せよ」と要求した。これに対し日本は拉致を「テロ行為」と規定し、「核とミサイルを廃棄せよ」と圧迫してきた。朝鮮総連系に対する圧迫も強硬だった。このように立場の差は大きいが日朝が高位級会談を再開したのは、「国交正常化交渉開始」の段階までは意見が接近したためという分析が出ている。飯島氏の政治的な重さを考慮すると、安倍首相が近い将来北朝鮮を訪問する可能性もある。平壌で金正恩(キム・ジョンウン)と首脳会談をし、「日本人拉致と核・ミサイルなどすべての問題を包括する国交正常化交渉を開始する」と宣言するパフォーマンスを広げられるということだ。このような推測を後押しするように安倍首相は15日の参議院予算委員会で、「拉致と核・ミサイル問題を解決しなければならないという判断から、(日朝)首脳会談が重要な手段ならば当然(会談を)考えながら交渉していかなければならない」と話した。自身の訪朝意志を隠していないのだ。
安倍内閣にとって「北朝鮮とのダンス」は花見劫(勝てば利益は大きいが、負けても損害は軽微な囲碁の手)だ。長く停滞状態だった拉致問題を議論する道を開くことになれば最近70%台まで上昇した支持率はさらにはずみをつけることができる。7月の選挙まで2カ月しか残っておらず日朝国交正常化は難しいが、「国交正常化交渉開始宣言」だけ出てもメガトン級の好材料だ。過去の歴史わい曲と領土紛争などで「日本叩き」をしてきた韓国と中国にも存在感を誇示する効果を期待できる。