【コラム】アベノミクスの師と弟子(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.05.07 15:56
日本人経済学者の中でノーベル賞に最も近いといわれる浜田宏一米エール大名誉教授。日本の安倍晋三内閣の経済政策「アベノミクス」のメンターだ。彼は1936年に生まれた老学者だ。ちょうどその年に『雇用・利子および貨幣の一般理論』で大恐慌克服策を提示したケインズのように、浜田教授もデフレに陥った日本経済を回生させる自身の理論を誰かが政策として採択することを強く願っていた。
2008年、彼は希望を見た。東京大学教授時代に会った弟子の白川方明が日本銀行(日銀)の総裁に就任したからだ。白川は円高とデフレに苦しむ日本経済を決して傍観しないという師の信頼があった。国際収支の不均衡は貨幣市場の不均衡によってもたらされ、その調整には金融政策が効果的という論文まで書いた弟子ではないか。