【噴水台】私たちの国境を脅かす悪い隣人“黄砂”をどうすれば…韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.03.13 16:02
モンゴル平原はどこまで行っても黄土の道だった。 その上を大小の風が通過して黄土を乗せ、世界に撒き散らす。 布でふさいでも口の中は砂でしゃりしゃりし、土埃は絶えず空中に舞い上がって空も黄色く変色させた。 数年前のこの時期、取材のため行ったモンゴルの空の巨大な土埃の雲の向こうに、近い将来この土埃の侵入を受ける無垢の韓国の空がちらついた。
取材を終えて私は3時間ほど離れたウランバートルに戻ろうとした。 その時、ある夫人が私たちの車に小さな子どもを連れてきた。 運転手が「途中の村まで子どもを乗せて行ってもらえないか」と尋ねた。 その子を乗せて30分ほど走り、小さな村に行った。 黄土の上に数件の家が集まるその村には、土埃を避けられるところはなかった。 ちょうど強風が吹き、巨大な土埃が発生した。 その子に風が落ちつくまでしばらく待つように話した。 しかしその子は何ともなくドアを開けて車を降り、土埃の中に消えていった。 現地人の運転手も子どもも日常のように気にしなかった。
数回の中国取材のうち最も苦痛だった記憶も、まさにこの時期の北京だった。 5日間滞在し、吐き気が続いていた。 そこの黄砂は灰色または黒かった。 黄土の埃は中国工場地帯を通過し、黒い煙まで乗せて色が変わったようだった。 都市はスモッグに覆われ、その臭いと空気のためにずっと気持ち悪かった。 市の郊外で取材を終えた後、生まれて初めて“軟弱な姿”で嘔吐するほどだった。 現地の人たちはそんな私に「この程度のことで…」という表情であきれていた。 そしてこう語った。 「こんなのは黄砂のうちに入らない。 本当に激しい日は全体が黒く覆われて方向も分からず、風まで吹けば目も開けられない」。